さて、昨年8月、ハコヅメ~交番女子の逆襲~(18) が発売されました。
いや~、振り返ってみると、もう半年以上経っているんですね。。。
私、放置しすぎでは?
本当は18~20まで通しでと考えていたのですが、
諸般の事情で時間が確保できなかったので、今週は18巻のみです。
、、、さらなる延期にはならないよう心がけたいと思いまする。
【概要】
架空の県・岡島県の警察。
物語は主人公・川合麻衣が町山交番で、ペア長の藤聖子巡査部長と出会うところから始まります。
一癖も二癖もある魅力的なキャラクターたちと笑いあり涙あり考えることありの、
交番ヒューマンドラマ漫画になっております!
【今巻感想】
今巻はアンボックスから流れを汲んだカナの退職が転換点になっているように思いました。
人の入れ替わりがメインになっていたように思います。
そして、人の入れ替わりに伴い、各キャラクターの紹介を踏まえながら、
物語はもちろんとして、警察組織の大きな流れの転換を伺わせる内容に感じました。
相変わらず、全話めちゃくちゃ面白かったので、
すべて詳細に語りたいところではあるんですが、
それも無粋かなという思いもありますので。
すごく好きだった話や、興味深かった点に絞って書いていきます。
●その151 歓迎会にもコンプラを
新規転入者の歓迎会をするぞ! という話です。
川合と山田が準備係に任命されるために、
署長以下課長陣が勢ぞろいしている部屋に呼び出されます。
恐怖ですね(笑)
さて、この異動にて懐かしい面々が、新たに町山警察署の仲間となりました。
アンボックスでも大活躍をした本部捜査一課のエース・中富係長もとい、
昇進して中富地域課長。
同じく、アンボックスに登場していて、なおかつ山田とカナの警察学校時代の教官でもあった横井係長。
逝去された生安の西川係長の後任として、生安の係長に。
そして。。。
まあ、発売されて1週間以内とかでもないし、
今後も登場するから隠しようもないので書き散らかしますが、
桜が町山警察署の生活安全係に職場復帰しました。
同期の桜編エンドで、川合の挑発により職場復帰を志し、
リハビリを乗り越えてきたんですね。
初めてこのシーンを読んだときはめちゃびっくりもしましたし、
思わず涙がこぼれたものです。
長い人生の中で、色んな出会いがあり、色んな別れがある。
同じ道を志すこともあれば、道を違えてしまうこともある。
だからこそ、今この瞬間、この出会いをこそ大切にしなければと思うものです。
すなわち「花に嵐のたとえもあるぞ さよならだけが人生だ」ということなのでしょう。
ちなみに、同期の桜編では川合は顔こそ割れていないものの、
藤のペアっ子として文句をぶちまけていて、
果たして再開したときはどうなるものぞと思っていましたが、、、
「藤部長を喜ばせる」の一点で意気投合したようです(笑)
●その152 パワハラ~似て非なるもの~
開幕、顔の怖いおじちゃんのセクハラ&パワハラ発言から始まります(笑)
もう、とんでもない発言ですよ。
今のポリコレはもちろん、当時(作中10年前)の価値観でもアウト寄りでは?
と思うほど。
その顔の怖いおじちゃんとは、
今回横井係長と同じタイミングで町山署の生安に異動してきた立浦部長。
価値観の古いおじちゃんです。
上記のハラスメントは作中10年前の立浦部長と新任時代の横井係長の会話。
この話では、価値観の古い立浦部長と、
近年の働き方改革などを考慮したり、女性警察官の増加などを背景とした、これからの警察の在り方に燃える横井係長の考え方が対比的に描かれているように思いました。
「警察が女性も働きやすい組織になりつつあることで
歴史上初めて本格的に「女性が治安維持に関わる」という時代が来ました
このさき・・・これまでとは違った方向からも人々の生活を守る方法が開拓できるのではないかと
この時代に運われた警察官として私は少しワクワクしております」
というのは、作中の横井係長の発言。
警察組織も、時代の流れの中で確かに変わっていっているのだなと感じました。
立浦部長を町山警察署の生安係に、と依願したのは、なんと横井係長だったのです。
開幕のハラスメント発言の中に「10年は黙って仕事しろ」というものがあり、
横井係長はそれを守って働いてきたのです。
その言葉は、横井係長を守っていたと。
もっとも、その過去話を振られた立浦部長は
「・・・俺そんなひどいこと言った?」と、記憶にない様子(笑)
指導とハラスメントの境界は難しいですよね。
開幕の発言は私の感覚的には10割ハラスメントです。
横井係長にとっては「10年は黙って仕事しろ」は金言だったようですが。
しかし、作中で益田と桜に対する指導は内容はもっともなものに感じました。
言い方は、、、ちょっとどうなのか分かりませんが。
ほら、大声とか、良くないですよね。
桜的には、あんまりアウトな感じではなかったようですが。
正しいことをぶつければ、それで事もなし、なんてことはなく、
大切なのは相手の成長につながるかどうかと、
相手の心に過剰なダメージを与えないことでしょう。
しかして、配慮ばかりして、相手に届かないでは結局相手のタメにならない。
後進育成って大変ですよね。。。
ちなみに、幕間の1シーンカットの横井係長と立浦部長はクソ可愛かったです(笑)
●その154 サボることに理由はいるか
この話は、次巻以降掘り下げられていく、
町山交番所長こと伊賀崎秀一にフォーカスが当たった回です。
伊賀崎交番所長は、始めの方の巻こそ、
さぼることに命を懸けている変なおじさんでしたが、
内偵時代のエピソードを知るとどうして魅力的な人物じゃないですか。
前17巻その146 「秘密」に弱い警察官 は、
伊賀崎交番所長のプロ意識が垣間見える、最も好きな話なのですが。
この話では、
町山警察署に異動してきた中富地域課長と伊賀崎交番所長がバチバチやります(笑)
中富課長がにこやかに伊賀崎交番所長の内偵時代の話を突っついて、刺激します。
まあ、なぜそんなことをしたのかは次巻以降で徐々に明らかになっていくので、
ここでは深堀を避けますが。
中富課長が伊賀崎交番所長に粉を掛けているのが見て取れる1話ですね。
そして、それが今後の物語に繋がっていく。
伊賀崎交番所長のこのセリフがめちゃ好きです。
「知った秘密は自分の魂と同じ
その大小は関係ない」
●その他
その他にも、魅力的な場面は多々あります。
警察官性癖拗らせすぎ問題や(川合、山田、源、牧ちゃんだけ?)
スズメバチ酒やばばとか(笑)
お父ちゃんっ子川合が、お父ちゃんの面影をみた被害男性のために、
刑事課長に猛質問して、困惑させて場面とか。
交通事故で加害者家族も苦しむことになる、という啓蒙は、
交番女子が主役であるハコヅメらしい話ではないでしょうか。
あと、幕間のワンカット漫画が全部可愛すぎる!!
以上、今更ながらの18巻の感想でした。
以上。